シュメール、または「文明化の王の土地は」、紀元前4500年頃、メソポタミア(現代のイラク)で栄えました。シュメールの人々は独自の言語作り、執筆、建築、芸術、天文学など数学のシステムを使い高度な文明を作り出しました。彼らの宗教制度は何百という神々からなる非常に複雑なものでした。

古代の文章によれば、それぞれのシュメールの都市は「その都市の神」によって守られていました。その時代には人間と神々は一緒に共生していましたが、人間は神の僕であったのです。

シュメールの創造神話は、紀元前5000年に建造された古代メソポタミアの都市、ニッポルのタブレットから読み取ることができます。

地球の創造(シュメールタブレットの一つ、エヌマ・エリシュ)は次のように始まります。

e-nu-ma e-liš la na-bu-ú šá-ma-mu
上にある天は名づけられておらず、

šap-lish am-ma-tum šu-ma la zak-rat
下にある地にもまた名がなかった時のこと。

ZU.AB-ma reš-tu-ú za-ru-šu-un
はじめにアプスーがあり、すべてが生まれ出た。

mu-um-mu ti-amat mu-al-li-da-at gim-ri-šú-un
混沌を表すティアマトもまた、すべてを生み出す母であった。

A.MEŠ-šú-nu iš-te-niš i-ḫi-qu-ú-šú-un
水はたがいに混ざり合っており、

gi-pa-ra la ki-is-su-ru su-sa-a la she-‘u-ú
野は形がなく、湿った場所も見られなかった。

e-nu-ma DINGIR.DINGIR la šu-pu-u ma-na-ma
神々の中で、生まれているものは誰もいなかった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%8C%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%A5

 

上の方では「天」という名前がまだ存在せず、下のほうでは「大地」という名前がまだ存在しなかった時に、そこはすべての生みの親「アプス」(原書でいうの”真水”)と、すべての生みの母「ティアマト」(太古の”海水”)
がいるだけで、しかも混沌と混ざり合っていた。
ある日、その真水と海水の混沌状態の中から神々が生まれた(正確にはアプスとティアマトが産んだ?)。最初に出現し、名前で呼ばれたのは、「ラフム」と「ラハム」続いて「アンシャル」と「キシャル」その次に「アヌ」が呼ばれた。

アヌは自分一人で、「エア」神を産む。その後も次々と神々が生まれ、若い神々達はとにかくお父さんの言うことを聞かず騒ぎまくった。

母のティアマトはひたすら耐えていたが、父のアプスが「若い奴ら暴れすぎうるさすぎ!」
とマジギレし、家来であったムンムと結託して若い神々を滅ぼしてしまおうと画策する。

ところが、その計画を知った知恵の神エアは、逆にお父さんアプスと、その家来であるムンムを殺してしまい、原初の真水に住居を構えてアプス(深淵)と名づけ、配偶女神のダムキナとそこに住まって子供を作る。

 

う〜〜んこの。。

 

聖なるアプスの宮居で産まれたこの子こそ、古代バビロニアの最高神「マルドゥク」であった。

光輝く、マルドゥク巨大な雄姿のマルドゥクは、二倍の神性さを備えていた、目が四つ、耳も四つであらゆるものを
見聞きし、一言発すれば炎が噴射された、この神の素晴らしさを祝して、さらに神々は騒ぎ出し天地を揺るがした。

ここまでくると、太古の海の母ティアマトも怒りが頂点に達し、怪獣(ラパム)、蛇龍(パシュム)、龍(ムシュフッス)、蠍人間(ギルタプリル)、牛頭人間(クサッリク)、魚人間(クリール)、巨獅子や猛犬など、怪物オールスター軍団を造りだした。

邪悪な取り巻きの神々の中で、頭一つ飛び抜けていた「キングー」を自らの第二の配偶者として、王位に就け、『天命の書』をその胸に飾りつけ、怪物オールスター軍、全軍の指揮をとらせた。

天命の書

『天命のしるし』『天命の書板』は、バビロニアでは古くから最高神の保持するものと考えられ、その書板には、すべての神々の役割、個々の人間の寿命などが書き込まれていた。アカシックレコードなのかな?

バビロンの主神マルドゥクは、長きに渡ってエンリル神が保持していたとされる『天命の書板』を獲得し、調印する役目も得たとされている。

第2の書板

ティアマトとキングーの怪物軍団が攻め寄せてくるのを察知した知恵の神エアは、祖父のアンシャル神に相談に赴く。アンシャルは大いに憂慮し、エア神に立ち向かうようにと要請するが恐れをなしたエアはまるで歯がたたない。
次にアンシャルは子のアヌ神に出動するように頼むが、これも失敗に終わる。

アヌンナキやイギギなど、天地の神々もみな集まってきて「もう他には、ティアマトの軍勢に立ち向かえるような神はいないのか、、」と、意気消沈する。

やがて、厳かに立ち上がったアンシャル神は、いろいろな考えを重ね、天地の神々に提案する。

「そういえばマルドゥクいたよね、エアの子供なんだからそれなりに立派にやってのける能力はを備えているのではないかね」と提案した。

勇躍としてアンシャル神の御前に立ったマルドゥクは、「ご安心ください。必ずや、ティアマトの首級をあげてきて、そのおみ足で踏みつけていただけるように致しましょう」と声高らかに誓う。

ただ、”マルドゥク”という自分自神を至高の神とし、その運命を定め、神々の最高位に立つことを認めてくれるようにとの、条件を出した。

第3の書板

アンシャルはさっそく家臣のググを召して、父母ラフムとラハムの下に赴き、ティアマトの反逆とエア神やアヌ神が敗退した経緯とマルドゥクの提案を伝えるようにと命令する。

ラフムとラハムはそれらの一部始終を聞くと思わず叫び声をあげさっそく運命を定める大いなる神の集会が開催される。美味しい食事やワインなどの酒類もふんだんに用意され、食べるほどに腹が膨らみ、飲むほどに酔いが回ってきて、
会議が始まると、口も滑らか、心はリラックス、やがてマルドゥク神に対する運命が決定される。

第4の書板

神々の決定に従い、マルドゥクは神々達の王座に誘われる。

そこで、マルドゥクに付与された運命を定める無二の能力が確実にその効力を発揮するかどうかが問題となり、
マルドゥクは神々によってテストされる。全知全能の神の能力が本物かどうか、試してみようというのである。

そのテストに合格すると、「マルドゥクこそ、我らの真の神だ」という神々の歓呼の声に応えて、王笏と王衣を得たマルドゥクは猛々しい嵐の戦車に乗り込んでティアマトとその軍団との決戦に出立する。

敵の総大将キングーはマルドゥクの勇姿にすっかり怖気づいてしまうが、ティアマトはますます怒り狂って、マルドゥクに
一騎打ちを挑む。ティアマトはマルドゥクを丸呑みせんものと、大口を開けて襲いかかるが、マルドゥクはティアマトの大口に突風を送り込み、矢を放つとティアマトの心臓を突き破る。こうして、マルドゥクはティアマトを仕留めた。

ティアマトを成敗したマルドゥクは、ティアマトによって造りだされた怪獣どもを残らず捕らえて、天の網にいれてしまう。それから、キングーを殺害して「天命の書」を奪い取り、自分の刻印を押して、わが胸に付けた。

このようにして、すべての敵を処分してしまうと、マルドゥクはティアマトの身体を貝殻のように、二つに割って、一つを天に上げて天蓋とし、もう一つを地において地下水が溢れ出ないように覆う大地とし、その上に父の住居アプスに匹敵する宮居エシャラを建設して、アヌ、エンリル、エアの三神を祀った。

第5の書板

神々の宮居を定めるために、マルドゥク神は1年を12ヶ月として、それぞれに名前をつけ、それぞれに星座を設定し、アヌ神やエンリル神を始めとする、大いなる神々の憩うところを設けた。

また、天に月を造り輝かせて、夜を管理させ、月が夜毎に変化する形態によって、日々を示した。月の満ち欠けについては、書板が欠損しているそうです。

第6の書板

マルドゥクはキングーの身体から、その血を採って人類を造り神々に奉仕させるよう決定した。また、アヌンキ神たちを二組に分けて、地上と冥界に割り振るとこの神々たちは、最後の奉仕とばかりに粘土をこねて煉瓦を作りマルドゥク神のためにその宮居エサギラを2年がかりで造りあげた。

大いなる神々が一堂に会する戦勝大宴会の席上では、音楽が奉でられビールが振舞われる。エンリルをはじめ、運命を定める大神が贈り物をし、マルドゥク神を讃えて50の様々な称号が披露される。神名披露は次の書板へと続く。

第7の書板

引き続き、マルドゥクの称号が披露されるが、その中にはアサルルヒ、エンビルル、ヘガル、ムンム、ギビル、アッドゥ、ネビルなど、シュメル・アッカドの神話に別の神の名として、でてくるものの含まれる。

50番目、つまり、最後の称号は偉大なるエンリル神が、アッカド語で呼びかけたもので、「ベル・マタティ(全国土の主)」である。

それを聞いて、父神エアの喜びようは、一方ではなく、「父祖らの栄光を背負ったこれらの名前を戴いた我が子。
彼こそ、余の指揮すべてを執行すべきなのだ!」と感慨に浸るところで、詩は終わる。